ボクシングのクリンチとは?目的や効果を徹底解説!
- ボクシングにおけるクリンチについて学びたい
- クリンチのやり方
- クリンチの目的や効果を知りたい
格闘技のすゝめ、運営者のこうきです。
今回は、ボクシングの戦術的要素として重要な「クリンチ」について詳しく解説します。
クリンチは、試合中に相手と密接に組み合う技術で、相手の動きを制限し、自らのリカバリータイムを確保する目的で用いられます。
また、単なる防御手段に留まらず、試合の流れを自分に有利にするための戦術的な要素として非常に重要です。
クリンチ技術をマスターすることで、実戦で有利な局面を作り出し、勝利に大きく近づくことができるでしょう!
ボクシングにおけるクリンチとは?
クリンチとは、両選手が接近して互いに組み合うことを指します。
相手の体に自分の体を密着させ、相手の腕を抱え込むなどして攻撃を封じ込むことで、一時的に相手の攻撃から逃れることが可能となります。
相手の動きを制限したり、相手の攻撃から一時的に逃れるために使用されます。また、自らのリカバリータイムを稼ぐ時にも使用されます。
クリンチは、選手がダメージから回復するための手段だけでなく、試合の流れを自分に有利にするための戦術的な要素として非常に重要な技術です。
クリンチの目的と効果
クリンチの目的と効果について詳しく解説いたします。
防御
クリンチは、強力なパンチャーからの攻撃を一時的に避けるために用いられます。相手の攻撃のリズムを崩すために、または自分が受けたダメージから回復する時間を稼ぐために使われます。
疲労回復
長いラウンドの中で疲労が蓄積したとき、クリンチを使うことで少しの間、体力を回復することが可能です。呼吸を整える時間ができ、体力の管理ができます。
戦術的ポジショニング
クリンチを使って相手をリングの特定の位置に誘導することができます。リングの中心からコーナーへと相手を移動させ、攻撃のチャンスを作り出すことが可能です。
ペースコントロール
クリンチは試合のペースをコントロールする効果的な手段です。攻撃的な選手や速いテンポで戦う選手に対して、クリンチを利用することで一時的に試合の流れを遅らせることができます。
試合を自分のペースに引き戻し、相手を疲れさせることが可能となります。また、自身が攻撃を仕掛ける最適なタイミングを見極めるために、クリンチを使って一息つくことも有効です。
相手の攻撃を中断
選手が連続して攻撃を受けているとき、クリンチは非常に有効な防御戦術となります。クリンチによって相手の攻撃のリズムを断ち切り、その攻撃の流れを一時的に止めることができます。
相手の勢いを削ぎ、自分が主導権を握る時間を作り出すために重要です。クリンチは、ダメージを受けた際の回復時間を確保する手段としても機能します。
クリンチのやり方
基本的なクリンチのやり方を解説いたします。
まずは、相手との適切な距離感を確認します。クリンチに入るためには、近すぎず遠すぎず、適切な距離が必要です。
相手の攻撃範囲を出ることなく、すぐに接近できる距離を保ちましょう。
ジャブやフェイントを使って相手の注意をそらします。フェイントを使うことで、相手の防御を一瞬だけでも乱すことができます。
相手のガードが乱れた瞬間にステップインして、クリンチの距離まで素早く接近します。
クリンチに成功したら片手を相手の背後に回し、もう一方の手は、相手の攻撃をブロックするか、または相手の手を掴んで更に制御します。
体重を前にかけて相手を押し戻すか、または足を前に出して相手の動きを制限します。
また、相手の体を引き寄せたり押し付けたりして、攻撃の機会を減らすと同時に、自分の次の動きを準備します。
クリンチ中に次の攻撃の計画を立てます。この時間を利用して自身のリズムを取り戻し、次の行動を準備します。
クリンチが長引くとレフェリーが介入してブレイクを命じることがあるので、注意しましょう。
クリンチのルール
短時間のクリンチは試合中に許されることが多いですが、戦術的な使用が過度になると試合の流れを妨げると見なされ、適切ではないと判断されます。
また、クリンチが試合を不当に遅延させていると判断された場合、レフェリーはブレイクを指示し、選手にクリンチから即座に離れるよう命じます。過度にクリンチを使用する選手には警告が出され、繰り返される場合はポイント減点や失格につながることがあります。
クリンチに関する詳細なルールは、試合を管轄するボクシング組織によって異なるため、選手とトレーナーは参加する組織のルールブックを確認する必要があります。
クリンチを活かした有名なボクシングの試合
クリンチを戦術的に活用した有名な試合を2つご紹介します。
井上尚弥 vs ノニト・ドネア(WBSSバンタム級決勝)
井上選手は、ドネア選手からの激しい攻撃に耐えるためにクリンチを効果的に使用しました。特に、ドネア選手の強力な左フックや右ストレートを受けた後、クリンチを試みて一時的に試合のペースを落ち着かせ、自分のリズムを取り戻すことができました。
また、クリンチを行うことでダメージを最小限に抑え、試合終盤でダウンを奪う場面を作り出すことができ、最終的には3-0の判定勝ちを収める上で決定的な役割を果たしました。
フロイド・メイウェザー vs マニー・パッキャオ(2015年)
メイウェザーは、パッキャオの速い連打と攻撃的なスタイルを効果的に封じるために、クリンチを多用しました。彼のクリンチの使用は、パッキャオのリズムを崩し、攻撃の機会を制限するという戦術的な目的を持っていました。
メイウェザーの防御的なスタイルとクリンチの技術は、彼が試合をコントロールし、最終的には判定で勝利するための鍵となりました。
クリンチ ボクシングに関するQ&A
クリンチ ボクシングに関するよくある質問です。
- クリンチと首相撲の違いは何ですか?
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クリンチはボクシングにおいて使用され、選手が相手に組み付いて動きを制限する技術です。
一方、首相撲はキックボクシングやムエタイなどの立ち技格闘技で見られ、相手の首を両腕で抱え込みながら膝蹴りなどの攻撃を行います。
クリンチは防御的な目的が主であるのに対し、首相撲は攻撃的な目的で使用されます。
あわせて読みたい首相撲(クリンチ)の練習方法!こかし方や膝蹴りにつなげるコツを解説!
- ボクシングの防御で相手に抱きつくことを何と言いますか?
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クリンチです。ボクシングでは相手に抱きつき、動きを制限する行為をクリンチと言います。主に選手が疲れた時、攻撃から逃れる時、または戦術的なリズム変更を図る時に用いられます。
- ボクシングの試合でクリンチがつまらないと言われる理由はなぜですか?
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クリンチが試合の流れを頻繁に中断するため、試合のテンポが低下し観戦の興奮が減少するからです。
観客にとってはアクションの少ない、見ていて刺激の少ない展開となりがちです。そのため、クリンチが多用される試合はエンターテインメントとしての魅力が低くなると感じられることがあります。
- ボクシングの試合でクリンチは反則になりますか?
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クリンチ自体は反則ではありませんが、過度に使用するとレフェリーから警告やポイント減点の対象になることがあります。
まとめ
- クリンチとは、両選手が接近して互いに組み合うこと。
- 防御、疲労回復、戦術的ポジショニング、ペースコントロール、試合の流れを自分に有利にするために使用される。
- クリンチを行う際は、適切な距離でステップインし、相手のガードを乱すフェイントを使うことが効果的。
- 過度なクリンチ使用は試合の流れを妨げると見なされるため、ルールを確認し適切に使用する必要がある。
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