格闘家の水抜きとは?減量のやり方、リスクについて解説!
- 試合前の計量に向けて準備をしている格闘家
- 水抜きや減量についての知識を知りたい人
- ダイエットで水抜きをしたいと考えている人
格闘技のすゝめ、運営者のこうきです。
格闘技競技では、試合前に体重制限をクリアするため「水抜き」と呼ばれる減量法がよく用いられます。本記事では、格闘家が実践する水抜きの具体的な方法とその過程でのリスクについて詳しく解説します。
水抜きは、短期間で体重を大幅に減少させる手法であり、サウナ利用や水分摂取の制限などが含まれますが、これらには重要な健康リスクも伴います。安全に効果的に減量を行うためのポイントも紹介し、格闘家が試合に最適なコンディションで臨むための知識を提供します。
格闘家の水抜きとは
格闘家の水抜きとは、試合前に体重を一時的に減らすために行われる水分の制限や排出を指すプロセスです。この方法は、ボクシング、総合格闘技(MMA)、レスリングなど、体重別にカテゴリーが設定されている競技において一般的に行われます。
選手は試合前の一定期間(通常は試合の数日前から)に水分摂取を大幅に減らし、発汗を促進することで体内の水分を速やかに減少させ、規定の体重に収まるよう努めます。
近年では、選手の健康を守るために、水抜きの危険性に対する認識が高まりつつあります。多くの競技団体では、試合数日前に体重を量る早期計量を導入し、選手が健康的に体重を管理する時間を確保する措置を取り入れています。
格闘家が水抜き減量する理由
格闘家が水抜き減量を行う主な理由は、競技で定められた体重クラスに合わせて体重を調整するためです。多くの格闘技、特にボクシング、総合格闘技(MMA)、レスリングなどでは、競技者が体重別のカテゴリーに分けられています。選手たちは技術的なスキルや戦略的な利点を最大化するため、可能な限り軽い体重クラスで戦いたいと考えます。
以下に具体的な理由を挙げます。
①体重差で有利になるため
選手は自然な体重よりも低いクラスにエントリーし、水抜きによって一時的に体重を減らすことで、試合後に速やかに元の体重に戻す(リハイドレーションを通じて)ことが一般的です。これにより、彼らは体格や力の面で相手に対して有利を得ることができます。
②パフォーマンスを高めるため
身体サイズや体重が技術やパフォーマンスに直接影響を与えるスポーツでは、より軽量でスピードや敏捷性を活かすことが重要です。特定の体重クラスで戦うことで、最も効果的に競技できると判断されることが多いです。
③体格差で有利になるため
体重を落としてより低い体重クラスで戦うことで、選手は自分より小さな相手と戦うことが多くなります。これにより、リーチ(手足の長さ)、筋力、持久力などの物理的優位性を得ることができ、試合での有利になります。
水抜き減量のやり方
水抜き減量は、特に格闘技のような体重クラスが設定されているスポーツで行われる一時的な体重減少手法です。
以下は、水抜き減量のやり方と注意点です。
増量期
水抜きの数日前から水分を多く摂取し、体を多くの水を排出する状態に慣らします。
減量期
試合の前日または当日に水分摂取を大幅に制限し、体重を一時的に減少させます。
半身浴やサウナを利用する
高温の環境で発汗を促進し、体内の水分を迅速に失わせます。これにより体重が速やかに減少します。
お風呂で水抜き減量をするやり方
以下にお風呂を使った水抜き減量の手順を紹介します。
お風呂に入る前に、充分な水分と電解質を摂取しておくことが重要です。これは、脱水を避けるための予防措置です。
お湯の温度は約38〜40度Cが適切です。あまりに熱すぎるお湯は健康リスクを高め、体に過度のストレスを与える可能性があります。
入浴時間は一回につき15〜20分を目安にし、最大でも30分以内に抑えることが推奨されます。長時間の入浴は脱水症状を引き起こすリスクが高まります。
入浴後は、すぐに水分と電解質を補給しましょう。水分補給は徐々に行い、胃腸に負担をかけないよう注意が必要です。
一日の入浴は1〜2回に留め、過度な利用は避けてください。また、入浴の間に十分な休息を取ることが重要です。
サウナで水抜き減量をするやり方
以下にサウナを使った水抜き減量の手順を紹介します。
水抜き減量を開始する前に、適切な水分と電解質を摂取してください。これは、脱水症状を防ぐための重要なポイントです。
サウナの温度は70度から90度Cの範囲です。サウナに入る時間は、一度に15〜20分がいいでしょう。それ以上の時間を超えると脱水症状や熱中症のリスクが高まります。セッションの間には十分な休息を取り、必要に応じて軽く水分を補給してください。
セッションは1日に数回に分け、トータルでは1時間を超えないようにすることが一般的です。
サウナ使用後は、水分と電解質をすぐに補給することが重要です。しかし、過剰な速度での水分補給は体に負担をかけるため、徐々に摂取しましょう。
重ね着や発汗促進ウェアを利用する
トレーニング中にビニールスーツや重ね着をすることで発汗を促進し、水分を効率的に失わせます。
食事と塩分の管理
水抜き期間中は、塩分の摂取を控えることで体の水分保持を抑えます。また、カーボハイドレートの摂取を減らすことも多いですが、これは体内の水分と結びついて体重増加をもたらすためです。
水抜きによる減量の注意点とリスク
水抜きによる減量の注意点とリスクを解説します。
①脱水症状
極端な水分制限は脱水症状を引き起こすことがあり、これが原因で頭痛、めまい、集中力の低下、重度の場合には意識障害や腎機能障害に至ることもあります。
②パフォーマンスの低下
水抜きは体力とエネルギーの低下をもたらすため、仕事や日常生活に悪影響を与える可能性があります。
③心血管リスク
体の重要な水分が失われると、心臓への負担が増大し、不整脈や他の心血管問題のリスクが高まります。
格闘家の水抜き、減量に関するQ&A
格闘家の水抜き、減量に関するよくある質問です。
- 格闘家は水抜きを何日前からするの?
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格闘家が水抜きを開始する具体的なタイミングは、その選手の体質、経験、戦略、さらには所属する団体のルールによって異なりますが、計量日の1週間前から始めることが多いです。
以下は典型的なスケジュールの例です。
水分摂取の増加(試合の7〜10日前)
計量日の約一週間前から水分摂取を増やすことで、体を利尿モードにし、多くの水分を排出するようにします。この時期はしばしば「水積み」と呼ばれ、1日に2〜4リットル以上の水を飲むことが推奨されることもあります。
水分摂取の急激な削減(試合の24〜48時間前)
計量日の2日前から徐々に水分摂取を減らし始め、最終的にはほとんどまたは全く水を飲まない状態にすることが一般的です。この期間に体内の水分が急速に減少し、体重が下がります。
試合前日
計量日の前日には、最終的な体重調整のためにほとんど水を摂取しないことが多いです。多くの場合、この日に公式戦(試合)が行われます。
体重計測後のリカバリー
公式の体重計測後、選手は水分と電解質を迅速に補給し、試合に最適な体調を取り戻すために栄養補給を行います。
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- 水抜きにどれくらいの時間がかかるの?
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上記の通り1週間くらいかかることが多いです。
水抜き減量の時間は、目標とする体重減少量、選手の体質、使用する方法によって大きく異なります。
一般的に、格闘家が水抜きを開始してから目標体重に達するまでの期間は、短い場合で24時間から48時間ほどです。
- 水抜き減量の限界はどれくらい?何キロくらい落とせるの?
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水抜き減量による体重の減少は通常、2kgから5kg程度ですが、体重が重い選手や特に体水分量が多い選手ではそれ以上の体重減少も報告されています。極端なケースでは、10kg以上の減量を試みる選手もいますが、これは非常に危険で健康に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
安全に考慮すると、体重の3%〜5%程度の減量が一般的かなと思います。例えば、70kgの選手ならば、約2.1kgから3.5kgの減量が安全な範囲内です。
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まとめ
- 格闘家は試合前に「水抜き」という方法で体重を減らす。
- 主にサウナ使用や水分摂取制限を通じて短期間で大幅に体重を減少させる。
- 水抜きには健康リスクも伴うため、安全な方法と注意点を知る必要がある。
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