カーフキックで自滅?足を骨折した選手たち、ケガの治し方を解説!
- カーフキックが自滅行為になる理由を知りたい
- カーフキックをうまく使えずに骨折した事例
- カーフキックの自滅行為を防ぐ方法
キックボクシング上達ブログ、運営者のこうきです。
格闘技の中でも特に危険性が高いと言われるカーフキック。その強力な蹴りは相手の足を破壊するだけでなく、時には蹴った側の足が骨折に繋がることがあるのです。
本記事では、「カーフキックで骨折するリスク」とその背景にあるメカニズムを解説します。
カーフキックは、相手の足の裏側、特にふくらはぎ部分を強く蹴る技です。その衝撃は相手のバランスを崩し、瞬時に動きを封じることが可能。
しかし、その威力が高い一方で、使用する側・受ける側双方にリスクが伴います。使い方を誤ると、自分の足を骨折する可能性もあるのです。
また、ふくらはぎには比較的細い骨が走っています。それを強く蹴られると、その衝撃で骨折を起こす可能性があります。
特に、蹴りの角度や力の加え方、受ける側の防御の仕方などによって、骨折のリスクは大きく変わります。
本記事では、カーフキックによる骨折のリスクを詳しく解説し、骨折した場合の対処法などを紹介します。
カーフキックを学ぶ全ての格闘家に、安全な技の使い方を身につけるための知識を提供します。
カーフキックは失敗するとどうなるか
カーフキックは効果的な攻撃手段である一方で、リスクも伴います。
以下のリスクを最小限に抑えるためには、正しいテクニックとタイミングが必要です。
また、怪我の予防としては、強靭な足の筋肉をつけ、骨密度を高めることが一般的に推奨されます。
腫れる
カーフキックを受ける方だけでなく、蹴る方もダメージを受けることがあります。
特に、相手の膝や硬い部分に直接キックを当ててしまった場合、自分の足が腫れ上がることが多いです。
腫れは、筋肉や組織の損傷、あるいは血管の損傷から生じる内出血を伴います。
これは、適切なケアをしなければ長期間にわたり痛みや動きの制限を引き起こす可能性があります。
骨折する
カーフキックの失敗が最も重大な結果をもたらすのが骨折です。
相手の硬い部位、特に膝に直接キックを当ててしまった場合に足の骨(特にスネの骨)が折れる可能性があります。
これは、クリス・ワイドマンやアンダーソン・シウバなどのプロの格闘家でも経験しています。
骨折は手術や長期のリハビリテーションを必要とし、格闘技からの一時的な、あるいは永続的な引退を余儀なくされる可能性もあります。
カーフキックで足が折れる理由
カーフキックで足が折れる理由は、打撃の角度や力、また蹴りの部位や受け身の取り方によります。
具体的には、以下2つの原因が考えられます。
蹴る側のミス
カーフキックは、足の甲を使って相手のふくらはぎに打撃を与えます。
しかしながら、打撃の角度や力が不適切であったり、誤って足の弱い部分(例えば、足首やすね)で相手の硬い部分(膝)を直接打撃した場合、骨が折れる可能性があります。
これは特に力を入れすぎて全力で蹴った場合や、足を曲げずに直角に蹴った場合に起こりやすいです。
相手が膝を使ってカットした場合
相手がカーフキックを予測し、防御するために膝を使ってカットをした場合、蹴る者の足が相手の膝に直撃し、その衝撃で足が折れる可能性があります。
特にすねの骨は比較的薄く、硬い膝に直撃すると折れやすいとされています。
カーフキックで自滅してしまった選手
以下に、カーフキックで自滅してしまった選手をご紹介します。
クリス・ワイドマンのカーフキック(UFC)
クリス・ワイドマンのケースは、2021年4月24日のUFC 261でウリアハ・ホールとの試合で発生しました。
ワイドマンは試合開始直後にホールに対しローキック(下腿へのキック)を試みました。
しかし、このキックがホールの下腿部に当たった結果、ワイドマン自身の右下腿(脛骨と腓骨)が折れるという衝撃的な事態になりました。
ワイドマンが自身の足を折る形で試合が終了し、ホールがTKO勝ちとなりました。
これはUFC史上、選手が自分自身のローキックで骨折するという稀なケースであり、その衝撃的な映像が世界中で話題となりました。
ラファエル・バストスのカーフキック(AOS)
ラファエル・バストスのケースは、2022年4月16日のAOS4でウィル・ブルックスとの試合で発生しました。
この試合では、バストスがウィル・ブルックスに対してカーフキックを試みましたが、ブルックスがそれをうまく防御(カット)した結果、バストス自身の足が折れるという結果になりました。
バストスの足が折れたことでレフェリーが試合を即座に止め、ブルックスがTKO勝ちとなりました。
試合はわずか19秒で終了したとのことです。
この事例はカーフキックで足が折れる事例としてよく引用されます。
カーフキックで怪我したら治りにくい?
カーフキックでの怪我の治癒時間は、怪我の種類や重症度によって大きく異なります。
以下に、いくつかの一般的な状況について説明します。
筋肉や靭帯の損傷
カーフキックが正確にカーフに当たった場合、筋肉の損傷や筋肉の組織内部の出血を引き起こすことがあります。
一般的には数日から数週間で治癒しますが、重度の靭帯損傷の場合は、数ヶ月のリハビリテーションが必要となることもあります。
骨折
一方で、カーフキックが膝や足首のような骨の部分に当たった場合、骨折を引き起こす可能性があります。
骨折は治癒に時間を要し、数ヶ月から1年以上かかることが多いです。
場合によっては、手術が必要なケースもあります。
神経損傷
カーフキックにより神経を損傷した場合、回復には時間がかかることが多いです。
神経組織は他の組織よりも再生しにくいため、一部の神経損傷は完全に回復しない可能性があります。
カーフキックで怪我した時の直し方
以下に、一般的な怪我とその対処法について説明しますが、専門的な医療アドバイスは必ず医療専門家から受けるようにしてください。
打撲傷または筋肉を損傷した場合
軽度の筋肉の損傷や打撲傷の場合、怪我直後の初期対応としてRICE処置が非常に有効な方法です。
以下に具体的な手順を示します。
1. Rest(安静)
怪我をした足を休ませることが重要です。
過度な動きは損傷部位にさらなるダメージを与える可能性があります。
適切な休息と安静により、損傷部位の治癒を促進します。
2. Ice(冷却)
怪我した部位に氷や冷却パックを当てることで、痛みと腫れを軽減します。
これは血流を一時的に減少させ、内出血や腫れを抑制します。
直接氷を肌に当てると冷えすぎて皮膚が損傷する可能性があるため、タオルなどでくるむか、氷嚢を使うのが良いでしょう。
通常、15-20分ごとに冷却し、それを1-2時間おきに繰り返します。
3. Compression(圧迫)
怪我した部位を適度に圧迫することで、腫れを抑制し、安定させます。
エラスティックバンデージなどを用いて圧迫しますが、あまりきつく巻くと血流を阻害し、痛みを増す可能性があるので注意が必要です。
4. Elevation(挙上)
怪我をした足を心臓より高い位置に保つことで、重力を利用して腫れを軽減します。
これは血液や体液の流れを促進し、腫れを抑えます。
横になって足を枕などで高くすると良いでしょう。
骨折や神経を損傷した場合
骨折や神経を損傷した場合は、直ちに医療機関での治療が必要です。
重度の筋肉損傷や靭帯損傷の場合も医療機関での治療を受けてください。
リハビリテーションや物理療法、場合によっては手術が必要なケースもあります。
まとめ
【カーフキックを失敗するとどうなるか】
相手の硬い部位に直接キックを当てると、自分の足が腫れたり、骨が折れたりする可能性がある。
【骨折する理由】
- 蹴る側のミス:打撃の角度や力が不適切であったり、足の弱い部分で相手の硬い部分を打撃した場合、骨が折れる可能性がある。
- 相手が膝を使ってカットした場合:相手が膝でキックをカットした結果、足が相手の膝に直撃し、その衝撃で足が折れる可能性がある。